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三谷てるみの「美肌学」
● 第9回 毛穴という厄介なもの

 最近“毛穴”が一番の関心事になっているようです。研究者仲間に“何故?”と聞いてみましたところ、“殆どの美容関心事は研究が進んで、解決したからではないか”ということでした。シミもシワも有効な成分が研究され、それなりに効果が現れています。それで急に毛穴がクローズアップされて来たのでしょう。しかし、ヒトは元は全身に剛毛が生えていたのです。毛のない猿になって、剛毛が軟毛になっても毛穴は全身に残って、皮脂を分泌したり、立毛筋で“トリハダ”にして体温の調節などをしたりしているのです。しかし女性の美に対する欲がだんだん深くなり、シミ・シワが解決しだすと、次は陶器のような肌を求め始めました。毛穴のない肌なんてサイボーグのように思えるのですが…

 話を戻して…、“毛穴”に関する研究はようやく始まったと言えます。一般に悩みの“毛穴”と呼ばれるものを上手に表現したポップを見つけました。それには“イチゴ肌とオレンジ肌”と有りました。“イチゴ肌”とは、鼻の頭の毛穴の状態、“オレンジ肌”とは、鼻の横から頬に掛けての部位の肌の状態を指します。イチゴ肌はいわゆるブラックヘッドと呼ばれるオープンコメド(開放面胞)を指しますが、オレンジ肌の方は本来の毛穴の周りのすり鉢状の陥没を指しています。ブラックヘッドはニキビのケアに準じた方法でお手入れして頂きたいのですが、問題はオレンジ肌のほうです。これはこの部分がどうなっているのか、特殊な顕微鏡で肌を見ますと、その陥没部分は表皮が肥厚して、真皮乳頭の伸張した特異的な構造をしているとか。この陥没を改善する方法もこれから研究が進むと思われます。
 さて、現段階で一番良い方法は、保湿です。陥没を無くする事は出来ませんが、目立たなくする事は出来ます。そして、この部分の皮膚の構造の変化を改善する方法として、創傷治癒効果のある物質が良いように思われます。
 トレジャー化粧品の中でコンセントレイトVCやスペシャルフォーミュラを使ったお客様から毛穴が目立たなくなったというご意見をよく伺いますが、これはヒアルロン酸の保湿作用とピオニンの創傷治癒作用が良い効果を生んでいるのかも知れません。

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●開発者紹介> 三谷てるみ | 美肌学